<ジンジン博士のケータイ新書>ネットは友だちとケンカしやすい

 

 最近「チャットアプリなどネットを通じたやりとりで友人とトラブルになって、困(こま)っています」という相談を受けることが増(ふ)えました。直接(ちょくせつ)のやりとりだけでなく、グループチャットでグループ外の人に対する言葉が、その人に伝わりトラブルになっているケースもよく見かけます。

 皆(みな)さんは、友だちと仲良くなりたくてネットを使ったコミュニケーションを利用していると思いますが、この方法は皆さんが思っている以上に衝突(しょうとつ)を起こしやすいことを知っておいてほしいと思います。

 ネットを使ったコミュニケーションが始まった初期のころから問題視されていたことですが、「ネットを使ったコミュニケーションは人間の攻撃性(こうげきせい)を抑制(よくせい)する力が弱く、攻撃性を高めてしまう特性(とくせい)がある」と言われています。これは、名古屋大大学院の大谷尚(おおたに・たかし)名誉(めいよ)教授(きょうじゅ)が1998年の日本科学教育学会で発表された論文(ろんぶん)の中でおっしゃっていることです。

 教授は、その論文の中で言語学者ネウストプニーの「外国語を話す際(さい)に(不十分なコミュニケーション能力(のうりょく)のため)コミュニケーション上のコントロールを失い、自分の感情(かんじょう)の爆発(ばくはつ)を防(ふせ)げない状況(じょうきょう)が生じうる」という指摘(してき)を紹介(しょうかい)し、ネットを使ったコミュニケーションもこれに通じる点があることを示(しめ)されています。

 簡単(かんたん)にまとめると「ネットを使ったコミュニケーションは、友だちとケンカになりやすい」ということです。このことをしっかり意(い)識(しき)することが大切です。

 (ITサポートさが 陣内誠)