<ジンジン博士のケータイ新書>インターネット上の発言

  アメリカのハーバード大学が、会員制(かいいんせい)交流サイト(SNS)の「フェイスブック」で、反社会的で不適切(ふてきせつ)な発言を繰(く)り返(かえ)していた複数(ふくすう)の入学内定者の内定を取り消したというニュースがインターネット上で話題になっています。

 

 これは大学側が正式に発表したのではなく、大学の学生新聞が報(ほう)じた記事が基(もと)になっているようです。大学側は学生新聞の取材に対し、「個別(こべつ)の入学許可(きょか)についてコメントはしない」と言いつつも、「道徳性(どうとくせい)に疑問(ぎもん)がある場合は入学を取り消す権利(けんり)がある」と説明したとされています。大学は入学内定者に向けて「内定者の一部が不快(ふかい)なメッセージをやりとりしていたと知り、失望している」とのメールを送ったということです。

 

 この件(けん)に関しては、「言論(げんろん)の自由への侵害(しんがい)だ」という批判(ひはん)も数多く見られます。その点に関する議論(ぎろん)はさておき、読者の皆(みな)さんに考えていただきたいのは、たとえインターネット上の発言であっても責任(せきにん)を問われる場合があるということです。

 

 もちろん言論の自由は憲法(けんぽう)で保障(ほしょう)された権利ですが、そこには発言した人の責任が問われますし、批判を受けることもあります。情報(じょうほう)を発信するときは、このことを忘(わす)れてはいけないと私(わたし)自身も考えさせられるニュースでした。(ITサポートさが・陣内誠)