<ジンジン博士のケータイ新書>デマ情報広がる怖さ

 2学期も始まって、そろそろ1カ月、読者の皆(みな)さん元気で過(す)ごしていますか? 8月の後半は、九州北部を記録的な大雨がおそい、大変な思いをした方も多かったのではないでしょうか。被害(ひがい)にあわれた皆様(みなさま)におみまいを申し上げるとともに、被災(ひさい)地の一日も早い復興(ふっこう)をお祈(いの)りします。とは言え、私(わたくし)自身(じしん)も少ないながら大雨の害をこうむりました。他人事ではなく、みんなで力を合わせてがんばりましょう。

 

 さて、8月の後半は、もう一つ日本中を騒(さわ)がせた事件(じけん)がありました。テレビや新聞でも連日取り上げられていたので、記憶(きおく)にも新しいのではないでしょうか? そうです「あおり運転」をめぐる一連の事件です。

 

 その中でもジンジン博士の印象に残っているのが、あおり運転加害者の車に同乗していた女の人を特定しようとした過程(かてい)で、全く無関係の女性(じょせい)を犯人(はんにん)扱(あつか)いしてしまった事件です。

 被害にあった女性は「朝起きたら犯人にされていた」と語ったと伝えられていますが、インターネットに流されたデマ情報(じょうほう)の広がる速度と影響(えいきょう)の大きさにあらためておどろかされました。最初にデマ情報を流した人の責任(せきにん)も大きいとは思いますが、でたらめな情報にとびついて、それを拡散(かくさん)した多くの人々の責任も無視(むし)できないことです。気軽なうわさ話ぐらいの意識(いしき)だったかもしれませんが、情報発信にともなう責任を自覚してほしかったと残念な気持ちになりました。

 

 一人一人が、自覚していれば防(ふせ)げた事件だったのではないでしょうか。

(ITサポートさが・陣内誠)