<ジンジン博士のケータイ新書>私が選ぶ今年の漢字は「騙」

 「日本漢字能力検定(のうりょくけんてい)協会」が、今年を表す漢字を発表しました。14万以上の応募(おうぼ)の中から「税(ぜい)」の文字が選ばれたと報道(ほうどう)されていましたね。佐賀新聞(さがしんぶん)の「こちらさがS編集(へんしゅう)局」の会員の皆(みな)さんの投票では「高」の文字が選ばれたそうです。

 

 私(わたし)が選ぶとしたら今年の漢字は「騙」、「だます」と言う意味の漢字です。2023年は佐賀県(さがけん)内の「SNSなどを利用した詐欺(さぎ)」や「ニセ電話詐欺」の被害額(ひがいがく)や件数(けんすう)が、大幅(おおはば)に増(ふ)えました。例えば「ニセ電話詐欺」の被害額は2022年の10倍近くにもなっています。もちろんこの種の詐欺は佐賀県だけでなく、全国的にも増えていますが、皆さんの身近でも起こっていることを知っておいてほしいと思います。

 

 今年は闇(やみ)バイトも注目されましたが、「騙(だま)されて」違法(いほう)なことをさせられた未成年者も数多くいました。「小さな荷物を運ぶ簡単(かんたん)なバイト」をしたつもりが、違法薬物を運ばされた子や、お金配りにおじさんだと思ってアカウントをフォローしたら特殊(とくしゅ)詐欺の受け子をさせられた子がいました。

 

 お正月で親戚(しんせき)の人や家族が集まる機会が多いと思いますが、そのときの話題に出して、お互(たが)いに相談できる雰囲気(ふんいき)を作っておくのもいいかもしれませんね。

 

 今年のこのコラムで騙したり騙されたりした事例ばかりを紹介(しょうかい)してしまったので、来年は楽しいことを紹介できればいいなぁと思っています。来年の漢字の候補(こうほ)に「守(まもる)」や「防(ふせぐ)」があがるとうれしいですね。

(ITサポートさが・陣内誠)